Exception Diary
2009.03.16 [Mon]
_ Image Gallery強化計画
Image GalleryのEXIFタグで画像の選択をしたいのだが…といっとくさんからリクエストがあった。これは、自分も以前からやりたいと思っていたことなので、具体的なスペックを考え始めた。
今までどうしてこの機能に手をつけなかったのかというと、まず、前も書いたけどカメラの知識がなかったため、 exifparserで得られるタグの中でどれが重要なのかを判断できなかったことが大きい。今はそれぞれの意味が大体分かるようになってきたので、まずは、(1) モデル名、(2) 焦点距離、(3)F値くらいで絞り込めればよいように思う。私は絞り優先の設定で撮ることがほとんどなのでこれでほぼ事足りる。(「これがないと困る」という要望がある方はツッコミをどうぞ。)
実は「どのレンズを使ったか」という条件にも対応したいのだが、こちらはメーカ拡張のタグに属するようで、現在のexifparserでは対応できていないので無理。exifparser自身は開発が止まってからずいぶん期間がたつ。これをきっかけに、こちらにも手を付けられれば…と考えたりもする。
_ EXIF雑感
それにしても、EXIFタグの値っていろんなパラメータが絡み合ってて直感的に分かりにくい。それがなぜかと考えるに、実は「人間の目が、あまりにもよくできているためだ」と思うようになってきた。
人間の目は暗いところでは絞り(瞳孔)を開くし、ピント合わせはレンズ(水晶体)が膨らみを変えることで屈折率を変える。あたりまえだが、こんなことを意識してやっている人はいない。ものを見ようとすると勝手にそうなるだけだ。また、見えないところは脳で補間(これはISO感度を上げる、ということか?)などということもしているようだ。
この、光を切り取るという処理を、いかに人間の目のように効果的に出来るようにするかという工夫の積み重ねが、カメラの発展の歴史にはたっぷり詰まっている。この歴史の中で、以前は自動でなしえなかった部分を基準化するため、ある意味「仕方なく」いろいろなパラメータの数値に置き換えられているという訳だ。例えば、絞りならF値、ピント合わせなら焦点距離、といった具合だ。
要するに何が言いたいかというと、EXIFタグ=カメラの撮影のパラメータの意味が直感的に分かりにくいのは、人間の目が無意識にやっている、できることを「仕方なく」数字に置き換えているためなのだろうと思う。EXIFタグの各値の意味を理解する、ということは、例えば「50mmのレンズでこのF値とこのシャッタースピード、このISO感度で撮ると、どういう写真になるのか」というイメージを頭の中に基準として作り上げ、各タグを変化させるとどう写真が変化するのかを知る、ということを意味する。これは本当にたくさんの写真を撮って、体で覚えるしかない。このことが、最近ようやく理解できてきた。
最近のカメラは、フルオートでほぼ何も考えなくても自動で、目に見えるように写してくれる。だが、写真の表現を変えたい場合には、これらのEXIFタグの値の理解が必須だ。本当にカメラを楽しむためには、まだまだ精進せねばと思う。
さらに妄想を進めると、仮に人間の目の出来がもう少し悪くて、瞳孔の開け閉めを随意筋でやらなければいけなかったとする。こういう世界だと、私たちは「そうそう、この光のときは、カメラの絞りを、この目のくらいにして」と自分の目を指差して教える、といったことをしていたかも知れない。これなら、カメラのEXIFタグの値は、もっと直感的に分かるものになっていたのだろうと思ったりする。ここはぜひ、ドラえもんの「もしもボックス」で試したいところである。
NIKON D90, 50mm, F3.2, 1/1600sec., ISO200, +0.0EV (Nikon AF Nikkor 50mm f/1.8D)